泣き声聞いたが顔見られず 感染で一変した出産後の日常

 生まれたばかりの赤ちゃんの顔も見られず、泣き声しか聞けないまま、すぐに新生児集中治療室(NICU)に運ばれるのを見送った――。妊娠中に新型コロナウイルスに感染し、出産した女性が朝日新聞の電話取材に応じた。感染に気をつけていたという女性は「いつでもどんな人でも感染しうるんだと思った」と話し、感染で一変した日常を振り返った。

 女性は京都府内在住の30代で、会社員の夫と幼い子どもと暮らす中、2人目を妊娠した。新型コロナの感染が国内で広がりつつあった3月は妊娠中期で、「極力、人と会わない生活を送っていた」。

 買い物の回数を減らしたり、通販を利用したりするなどして外出を控えた。夫は出勤で外出せざるを得なかったが、マスク着用や手洗いを徹底していた。

 だが7月上旬、夫の仕事関係者が感染。「濃厚接触者」とされた夫は、体のだるさやせきなどの症状があり、PCR検査を受けたところ、翌日に陽性と判明。女性らも検査を受けることになった。

妊娠中の女性が新型コロナに感染したら、出産はどうなるのか。病院でのケアや現状の課題について、専門家が記事の後半で解説します。

自然分娩の予定が…

 検査の結果、子どもは陰性だったが、女性は陽性。のどの違和感やだるさの症状もあった。「ニュースやネットで赤ちゃんへの感染リスクは低いと知っていたが、不安になった」

 別の不安もわき上がった。「子…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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