泳がせ捜査で覚醒剤摘発 イランから密輸 福岡県警、所持容疑で4人逮捕(西日本新聞)

 イランから覚醒剤数キロを密輸したとして、福岡県警などが10月、麻薬特例法違反(規制薬物としての所持)の疑いで指定暴力団太州会系組幹部ら男4人を逮捕していたことが7日、捜査関係者への取材で分かった。密輸された段階で覚醒剤を発見し、偽物とすり替えるなどして犯行グループを突き止める「コントロールド・デリバリー」と呼ばれる泳がせ捜査で摘発した。

 捜査関係者によると、4人は10月中旬、同県香春町の自動車整備工場で、すり替えられた代替物を覚醒剤と認識しながら所持した疑いが持たれている。4人のうち2人は太州会系組員で、残る2人は元組員と工場関係者。

 県警と門司税関は同月、イランから関西国際空港に空輸された貨物の中に覚醒剤数キロが隠されているのを税関検査で発見。その場で押収し、代替物にすり替えて行き先を追跡した。運ばれた工場に4人が現れ、持ち出そうとしたため現行犯逮捕したという。

 県警は、今月7日にも4人のうち3人を覚せい剤取締法違反(営利目的輸入)の疑いで再逮捕する方針。

 香春町によると、逮捕現場となった工場は町の所有。1980年ごろから別の団体に無償貸与され、現在は複数の業者が自動車の修理工場などとして使っているとみられる。町の担当者は「(工場の)運営などは団体に任せている」。近所の住民は「人の入れ替わりが激しく、どう使われているのか詳しくは分からない」と話した。

 コントロールド・デリバリーは92年施行の麻薬特例法で導入。すり替えずに犯人に所持させて追跡を続ける手法もある。県警などは昨年5月、代替物とすり替える方法で覚醒剤約100キロを押収し、同法違反などの容疑で中国人と日本人の男7人を逮捕している。(森亮輔、西村百合恵)

西日本新聞社

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Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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