津波の記憶伝え続ける 伝承館が開館、岩手・陸前高田

 東日本大震災で大きな被害に遭った岩手県陸前高田市に「東日本大震災津波伝承館」と道の駅「高田松原」が完成し、22日午前、オープニング式典が開かれた。午後1時半から一般公開も始まった。

 津波伝承館の愛称は「いわて TSUNAMI(つなみ) メモリアル」。展示スペースは約1150平方メートルで、津波でつぶれた消防車や壊れた橋桁の一部を展示。街をのみ込む津波の映像や避難した人の証言など約150点を使い、岩手県の沿岸12市町村の津波被害を伝える。英語や中国語で対応できる4人を含む計10人の解説員が説明に当たる。

 式典では、脳性マヒを抱えたバイオリン奏者の式町水晶(みずき)さんが、震災時の流木から作られたバイオリンを使って演奏。地元中学生らの合唱に音色を添えた。

 一帯は津波浸水域で、国と県、陸前高田市が「高田松原津波復興祈念公園」として整備を進めている。この日は道の駅「高田松原」が新たに営業を開始。国の追悼・祈念施設「献花の場」や「海を望む場」も完成した。

 公園内には「奇跡の一本松」のほか、かつての道の駅「タピック45」「旧気仙中校舎」など四つの震災遺構がある。(大久保泰)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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