オホーツク海に面する北海道網走市に、毎年やってくる冬の風物詩、流氷。近年は地球温暖化の影響もあり、減少基調にある。地元出身の軍司昇さん(43)は「流氷をなくさないため」のガラス製品を作っている。一風変わった原料を使う器や置物は国内外で人気を集める。岸壁近くのガラス工房で、「地元」にこだわりつづける理由を聞いた。
――流氷観光の砕氷船「おーろら」が見えますね。
「いよいよ流氷観光のシーズンが本格化しますが、年々、流氷の量が減っています。地球温暖化の影響だと切に感じます。2010年にこの工房を立ち上げたとき、『流氷硝子(ガラス)館』と名づけました。流氷をなくさないためのガラス製品を作りたい、という思いを込めました」
――「流氷をなくさないため」ですか?
「日本のガラス製作は、原料を豪州など海外からの輸入に頼っています。運搬時に膨大な二酸化炭素を排出して、温暖化に「加担」しているといえるのかもしれません。一方、うちの工房が原料に使うのは、隣の北見市にある野村興産イトムカ鉱業所で廃棄された蛍光灯の水銀を無害化処理した後に残るガラスの破片です。環境に与える負荷が小さいこのやり方なら、環境を守りつつ、この地域でなければできないものが作れると確信しました」
――エコなガラス製品ということですね。
■グレタさんよりも20年以上…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル