東京・浅草の三社祭が18日実施され、トラックに乗った神輿(みこし)が44町内を巡回した。例年は5月に催され約180万人の人出でにぎわうが、今年は新型コロナウイルスの影響で延期されていた。密を避けるため神輿を担いで回る渡御は見送り、3基ある神輿のうち1基のみが大通りを中心に4時間ほど巡行した。
午前11時過ぎからの庫(くら)出しの儀を終え、本社神輿「一之宮」は台車に乗って浅草神社を出発。途中の花川戸公園でトラックに乗せ替えられ、午後1時過ぎ、お囃子(はやし)の奏者を乗せたトラックや人力車の土師幸士宮司らとともに街へ出た。
言問橋や雷門前などを回り、仲見世通りなど歩行者専用の商店街は通らずに午後4時過ぎ、神社へ戻った。あっという間に目の前を通過し、人出も例年より少ない。それでも20年近く毎年撮影に来ているという足立区の浜田みな子さん(70)は「やっぱりお神輿が見られてうれしい」と声を弾ませた。
浅草神社奉賛会長、宮本卯之助・筆頭総代は「氏子にとっては1年に一度、魂が高揚する日。今年は担ぐことはかなわないが、一日も早いコロナ終息と浅草の希望を願い、祭りを実施した」と話していた。
またこの日は、隣接する浅草寺で恒例行事の「金龍の舞」が無観客で奉納され、コロナの終息と浅草の復活を祈願した。(柏木友紀)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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