浅草寺の扁額、75年ぶりに新調 参拝者ら平穏願う

 東京・浅草寺の本堂にかつて掲げられ、東京大空襲で焼失した「扁額(へんがく)」が新調され、13日午前、奉納法要が行われた。扁額に彫り込まれた「施無畏(せむい)」の文字は、不安や恐怖を取り除く浅草寺本尊・観音菩薩(ぼさつ)の力を表す。コロナ禍のなか、参拝者たちは平穏を願って手を合わせていた。

 1945年3月の東京大空襲で、浅草寺は本堂や扁額が焼失。58年に本堂は再建されたが、扁額は資金不足などで作られず、写真による複製が飾られていた。

 扁額は横幅約4メートル、重さ約700キロ。天台宗僧侶で書家の豊道春海の筆による。「井波彫刻」で知られる富山県南砺市の彫刻師・南部白雲さん(68)が大ケヤキの1枚板に文字を彫った。周囲に禍を表す餓鬼や兜(かぶと)と、それらを鎮める薬壺(やっこ)や白蓮(びゃくれん)などの繊細な彫刻をあしらった。

 南部さんは「地震や天災を示す…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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