新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大する中、海外在住の日本人はどう対応すべきなのか。現在も海外に住んでいる日本人は仕事での長期滞在や永住者が中心で、感染拡大前の統計によると、在外日本人の人数は130万人以上(在留届を提出した人数)に上る。
【画像】タイの医療現場の現状を話して下さった医師の方々 病院ではドライブスルー検査にも対応
こうした海外在住者にとって最大の関心事は、滞在先の国の医療状況だ。医療水準や患者の収容力、治療にかかる医療費など心配は尽きない。
東南アジアのタイには海外駐在員やその家族、現地採用の従業員、永住者など7万人以上の日本人が滞在する。現地で働く日本人医師と私立病院関係者にタイの医療状況を聞いた。タイでは4月3日現在、新型コロナウイルスの感染者数は1875人で、うち退院した人は505人、死者は19人に上る。
タイの医療レベルは高い、収容力もある
今回、テレビ電話を通じて話を聞いたのはサミティヴェート病院に勤務する日本人医師の南宏尚(みなみ・ひろたか)医師だ。この病院はタイの中でも最先端の病院の一つで、日本語対応も行っている。南医師には、在住日本人から多く寄せられる質問を中心に、病院幹部には新型コロナウイルスの院内感染対策や検査の受け入れ体制について聞いた。
南医師によると、在住日本人の方から寄せられる質問は大きく分けて4つあるという。それは(1)タイの医療(医療レベルや収容能力)、(2)言語の問題、(3)医療費、そして(4)病院に行くべき症状についてだ。
1:タイの医療状況について
南医師は、私立病院では日本とあまり変わらない高い水準の治療を受けることが出来るという。また、患者の収容能力についても現時点では病院機能が破綻する状況にはなっていないとしている。
南宏尚(みなみ・ひろたか)医師
Q.タイの医療レベルは大丈夫か?
「タイの医療レベルは(私立病院で言えば)日本とそんなに変わらない。隔離室もきっちりあり大丈夫だ。」
Q新型コロナウイルスに感染した場合、タイ国内で対応できるか?
「タイではいまのところ重症になる方が少ない。ICU(集中治療室)がどんどん重症者で埋まって呼吸器が足りないという状況には全くなっていない。比較的重症の人が少ないという状況で、病院の機能が破綻するという状況には当面なりそうにはない」
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース