海底に沈んだカズワン、23日にも引き揚げへ 追加費用は1.4億円

 北海道・知床半島沖で乗客・乗員計26人が乗った観光船「KAZUⅠ(カズワン)」が沈没した事故で20日、海底での船内捜索が終了し、行方不明者につながる手がかりは見つからなかった。さらに詳しく船内を調べ、事故原因の究明も進めるため、国は船体の引き揚げを決めた。事故発生から1カ月にあたる23日の引き揚げを目指す。

 海上保安庁が依頼した民間の潜水士3人は20日、「飽和潜水」で水深約120メートルの海底まで潜り、船内の客室や操舵(そうだ)室を捜索。リュックサックなど数点を回収したが、19日に続いて不明者は確認されなかった。

 一方で、海底に沈んだ状態では機関室など狭い場所への進入が難しく、詳しい様子はわからなかったという。そのため国土交通省は、引き続き行方不明者の捜索にあたるほか、事故原因の究明や再発防止策の検討を進めるためにも、船体を引き揚げて調べる作業が欠かせないと判断。飽和潜水などで調査した結果、船体に大きな損傷はなく、引き揚げが可能な状態にあることもわかったという。

 これまで、無人潜水機と飽和…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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