江口悟、杉山歩
海底火山の大規模噴火に見舞われたトンガでは、国際電話やインターネットなどの通信をつなぐ海底ケーブルが損傷し、島と外部を結ぶ電話やネットが断ち切られた。日本でも東日本大震災の際に日米間の海底ケーブルが切れ、一部の通信に影響が出たことがある。世界をつなぐ海底ケーブルは、どのように敷設されていったのか。
海底ケーブルの歴史は古い。国際的なものは、英仏を隔てるドーバー海峡で1850年に敷設されたのが最初とされる。その翌年から、英国と欧州大陸の間で海底を経由した国際電信が始まった。1866年には、英国と米国を結ぶ大西洋横断ケーブルも実用化された。
日本を含む事業では、1871年に長崎―上海間と長崎―ウラジオストク間に敷設され、1906年にはグアムやハワイを経由して日米間を結ぶ太平洋横断ケーブルも開通した。
長年、銅線の同軸ケーブルが主流だったが、近年は光ファイバーに取ってかわり、送受信できるデータ量が飛躍的に増えた。米国の調査会社テレジオグラフィーが昨年公表したリポートによると、世界全体の総延長は130万キロに及ぶといい、地球30周分を超えている。
国際データ通信の99%を担う
総務省発行の「令和2年版情…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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