消える母校の名残したい 吹奏楽部のない高校がマーチングに初出場

 福島市で17日に開催された第41回県マーチングフェスティバル(県吹奏楽連盟、朝日新聞社、県マーチングバンド協会主催)に吹奏楽部のない県立船引高校(田村市)が初出場した。2026年度に小野高校(小野町)と統合される。「船引高校があったことを記録に残したい」と有志がつくった同好会で試行錯誤を重ねてきた。

 出場したのは船引高「みゅ~じっくらぼ(音楽同好会)」。軽音楽の5人と、吹奏楽の9人からなる。昨春、軽音楽のメンバーが同好会を立ち上げようと、認定に必要な10人を目指し部員を募集。当時1年生だった佐藤実穂さん(16)らが「吹奏楽をさせてくれるなら」と加わるなどして人数を達成した。

 佐藤さんは船引中学校時代は吹奏楽部員。吹奏楽コンクールやマーチングフェスの出場経験がある。顧問だった佐藤輝彦教諭(51)の船引高への異動とたまたま同時に進学。「高校でも続けたい」と佐藤教諭に訴えた。

 同好会に吹奏楽部門をつくった。本格的な活動の第一弾として今夏の吹奏楽コンクールの県地区予選に初出場したが、楽器自体の初心者が4人ということもあり、県大会進出はならず涙をのんだ。

 マーチングフェスまで2カ月ほどしかないので、曲はコンクールと同じ「プロローグ マジェスティア」を選び、動きの練習に重点を置けるようにした。佐藤教諭と話し、フォーメーションは難度の低い基本動作で組み立てた。

 はじめは歩幅をそろえるとこ…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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