東京パラリンピックの聖火のもととするため、秋田県内25市町村で採った火を一つに集める「集火式」が、16日に秋田市内であった。ただ、新型コロナウイルスの感染対策で県境を越えた移動を抑えるためとして、火を実際に東京に送ることはせず、採火の様子などを撮影した動画や写真を送る「バーチャル」での対応になるという。
聖火のもととなる火を採る「採火」は、12日から全国各地で行われている。20日には東京の迎賓館で集火式が開かれる予定で、47都道府県の「火」と、パラ発祥の地である英国のストーク・マンデビルの「火」を合わせて「東京2020パラリンピック聖火」が誕生する。
秋田県内の採火は12~16日、全25市町村で行われた。世界遺産の大湯(おおゆ)環状列石がある鹿角市では、支援学校の生徒たちが縄文時代の方式で火をおこしたり、秋田市では秋田竿燈(かんとう)まつりの提灯(ちょうちん)にともる火を利用したりと、地域の特色を生かした。25の火は車で秋田市内に運ばれ、16日に各自治体の代表者がそれぞれのランタンから県のランタンへ炎を集め、それを佐竹敬久知事がトーチへ移した。
だが、このトーチの火はイベント終了後に消され、東京へは送られなかった。県の担当者は「役割は果たした」と説明している。
県によると、集まった火は本…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル