新型コロナウイルスの感染予防策として、マスクに続き、品薄になっているのが「アルコール消毒液」だ。SNSでは「手に入らない」と悲鳴が上がる。そもそもウイルスにどのような効果が期待でき、代用できるものはあるのか、専門家に聞いた。
ウイルスには、エンベロープ(封筒の意味)と呼ばれる膜のあるものと、ないものの2種類がある。エンベロープのあるウイルスは、アルコール消毒すると膜が壊れて感染力を失うとされ、新型コロナウイルスはこれにあたり、アルコール消毒が有効とみられている。
新型コロナの感染拡大で、厚生労働省や感染症の専門家らが手指などのアルコール消毒を呼びかけるなか、各地のドラッグストアなどで在庫が尽き、棚から手指用の消毒液が消える事態になっている。もし、専用の消毒液が手に入らない場合、ほかの製品で代用できるのか。アルコールについての研究や使い方の啓発に取り組む一般社団法人アルコール協会に聞いた。
一口にアルコールと言っても、いくつか種類があり、消毒に使うのはエタノール(エチルアルコール)だ。サトウキビなどの糖質とトウモロコシなどのでんぷんを発酵させて作られる発酵アルコールと、石油由来のエチレンを原料につくられる合成アルコールがあり、ともに消毒効果がある。
市販の消毒用アルコール(エタ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル