韓国・済州島(チェジュド)で軍や警察によって大勢の民衆が虐殺された「4・3事件」。事件を機に故郷から逃れて海を渡り、大阪へとたどり着いた在日コリアン1世の人生を描いた舞台劇「さいはての鳥たち」が5~7日、大阪市内で開かれる。
米国とソ連が朝鮮半島を分割占領していた1948年、南側だけの単独選挙に島民の一部が反対し、蜂起したことを端に「4・3事件」が起きた。犠牲者は2万5千~3万人とされる。
韓国では長年タブー視されていたが、2000年に金大中政権が真相究明に着手。その後就任した盧武鉉大統領が03年に「国家権力の過ち」を認め、被害者や遺族に公式謝罪した。
舞台は、両親が済州島出身で在日コリアン2世の作家・金蒼生(キムチャンセン)さんが手がけたフィクション小説「風の声」が題材。大阪を拠点に活動する「劇団タルオルム」が小説を舞台化した。
公演は5~7日、大阪市浪速区日本橋4丁目の「インディペンデントシアター セカンド」で。残席わずか。6日と7日は「さいはての花のために」の上演もある。一般3千円(当日3500円)など。予約はQRコードから。11日から2週間限定で有料のオンライン配信もある。問い合わせは劇団(090・1246・3141)へ。
「死者の弔いに参加して」
荒れ果てた済州島。「アカ」と烙印(らくいん)を押された人々が次々と殺されていく。
ソラとトンアは、まだ9歳の双子だった。
「せめてこの子たちだけは……」。母親は幼い双子を密航船に乗せた。
2人は多くの在日コリアンが…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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