湖でおぼれかけた犬と飼い主 水上バイクで向かった2人の連係プレー

菱山出

 【滋賀】強風の琵琶湖で漂流していた男性とペットの大型犬を水上バイクで救助したとして、男性2人が大津市北消防署(真野2丁目)から表彰された。2人が駆け付けていなければ、男性と犬は命を落としていた可能性が高いという。

 近江八幡市の会社員藤原誠一さん(44)と、守山市の会社役員野村貞幸さん(45)。19日に消防局長の感謝状を授与された。

 北消防署によると、事故は6月12日午前11時40分ごろ、大津市荒川の松の浦水泳場の沖約1キロの琵琶湖で発生した。兵庫県内の男性(43)がペットの大型犬と共に、ボードの上に立ってパドルをこぎ水面を進むSUP(サップ)で遊んでいたところ漂流し、浜に戻れなくなった。

 藤原さんと野村さんは今年知り合った友人同士。当日は水上バイクに乗りに来ていた。浜辺のショップの人から漂流を聞いた2人は、それぞれ救助に向かった。男性と犬はボードの上から落ちておぼれかけ、パニック状態だった。藤原さんが男性と犬を自分の水上バイクに引き揚げ、野村さんはボードとパドルを回収した。

 藤原さんは「強風で波が高く、どんどん沖に流される状況だった。今後水上バイクで遊ぶときは、人が漂流していないか注意を払いたい」。野村さんは「水は本当に怖いと思った。強風の時は注意してほしい」と話した。

 夜西郁夫・北消防署長によると、当日は強風注意報が出ていた。「10隊24人態勢で救助に当たったが、消防艇は浜大津の大津港から出動しており、2人の救助がなければ大変厳しかったと思う。本当に助かりました」と感謝した。(菱山出)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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