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新型コロナウイルスの重症患者が全国で増え続けています。30日午後時点で472人となり、8日連続で過去最多を更新しました。東京や大阪などでは、いくつかの指標が最も深刻な段階、感染爆発を示す『ステージ4』に達しています。 埼玉県では、病床使用率値が61.5%にまで上昇しています。政府の分科会の指標では、病床使用率が50%の状態で、ステージ4にあたるとしています。
埼玉県・大野元裕知事:「療養中の患者数、さらには入院者数が過去最高を更新し続けているなど、極めて危機的な状況にある」 埼玉県は30日午後6時過ぎ、専門家会議を開きました。クラスターが繰り返し発生したとして、さいたま市大宮区・川口市・越谷市に限定して、営業時間短縮要請を行う方針です。
埼玉県・大野元裕知事:「酒類の提供を行う飲食店およびカラオケ店の事業者に対して、夜10時から朝5時まで営業の自粛をして頂く。要請の期間は12月4日から17日とすることが適当ではないか。東京都と合わせるのが効果が高いという観点です」 埼玉県羽生市にある羽生総合病院では、28ある新型コロナ専用の病床が、10日ほど前からほぼ埋まったままです。それでも、患者の受け入れ要請は毎日増え続けていて、第1波・第2波を乗り越えた医師も危機感を募らせています。
羽生総合病院・高橋暁行副院長:「明らかに今の方が厳しいですね。とにかく患者の数が多いです。重症患者の数が明らかに増えてます。第1波、2波と比べものにならないほど今はきついです。(Q.医療崩壊はどの程度近付いている?)本当にもう目の前まで来ているというところで、我々がどれだけ踏ん張れるかどうかという瀬戸際。押し出されないように頑張っていかなければ」 県に患者の入院調整をアドバイスする讃井將満副センター長は、このままでは患者が入院できず、自宅待機中に急変して亡くなる事態が、まもなくやってくると警告します。
自治医科大学附属さいたま医療センター・讃井將満副センター長:「年末年始にかけて会食の機会や友達・家族と会う機会が増える。(新規感染者を)グッと減らしておかないと、まさしく病床がパンクすると言える。もう余裕がない」 大阪府の重症者は30日、124人となりました。政府の分科会の指標に照らし合わせると、病床の使用率や人口10万人あたりの新規感染者など、すべての数値でステージ4の指標を超えています。
大阪府・吉村洋文知事:「重症センターを動かす準備期間として、2週間程度は必要になる。それと並行しながら、何とか1人でも多くの看護師の確保をしたい。呼び掛けている最中。一番の課題はマンパワー、看護師さんです」
大阪では、重症患者を専門的に治療する『大阪コロナ重症センター』が完成しました。建物内には、病床が30床あり、すべてに人工呼吸器が配備されています。ただ、必要となる看護師約130人のうち、半数も確保できておらず、稼働できる状態ではありません。 大阪府の看護協会は『重症センター』に派遣される予定の看護師に対して、8月から4回、研修を行ってきました。集中治療室で働いた経験がない人もいるため、今後、重症センターでの研修も行われるといいます。
大阪府看護協会・高橋弘枝会長:「重症ケアというのは、ただナースの資格を持っているからできるものではなく、どこの施設も実践力のある看護師は要になって動いているので、なかなか病院から出してもらうというのは難しい状況なので、フリーランスで働かれる方で、なかでも実践力の非常に高い方々にお集まり頂いているような形です」 東京都の重症者は、3人増えて70人となりました。病床使用率は59.8%で、ステージ4の指標を超えています。重症化を防ぐため、小池百合子都知事は時短営業への協力を改めて呼び掛けました。
東京都・小池百合子知事:「特に高齢者の皆さま方には、重症化しないために食事等でウイルスを家に持ち込まない、感染しない、させないということを徹底して頂くという意味があるので、利用する側も事業者の側もご協力をお願いしたい」 “新型コロナ”担当・西村康稔大臣は、大阪や北海道など、ひっ迫している地域に、看護師派遣などの支援をしていくと話しました。
“新型コロナ”担当・西村康稔大臣:「いくつかの地域で病床がひっ迫もしてきています。大阪のように、国としても全面的に支援をしていきます。もうすでに営業時間短縮などの措置が各地で取られていますけど、こうした状況が続けば、より強い措置を入れざるを得なくなってきます」 こうしたなか、自民党は、第3次補正予算案をめぐり、GoToトラベル期間延長などを求める提言を菅総理に手渡しました。菅総理は「国民が安心できる補正を組む必要がある」と応じたということです。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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