「戦争で北方領土を取り返す」「震災復興以上に議員が大事」……。最近、国会議員の無分別な言動が目立ちます。議員の代名詞である「選良」はもはや死語になったのでしょうか。
ネットに過剰反応 西田亮介さん(東京工業大准教授)
近年政治家の言説が荒れるようになった背景には、メディア環境の変化があります。
かつて人々にとって政治の情報源は新聞やテレビなどマスメディアでしたが、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の普及に伴い、多様化が進みました。ネットでは、政治家の言葉が文脈から切り取られて独り歩きし、拡散しやすいのです。
また、一般人が政治についてネットで自由に論評するようになり、政治を語る際に共有されていた前提もなくなった。いまや「保守」と「革新」の認識ですら共有されていないのが実情です。
国会議員のブログやSNSを長年、ウォッチしてきましたが、最近は与野党を問わず、言説が過激になっています。こうした傾向は若手に多く、ネットに過剰反応していることが原因です。
もともとSNSの言説は、ツイッターの140字に象徴されるように短いため、複雑な政策の説明などには不向きです。「いいね!」や「リツイート」の数で評価が可視化されるため、ネットの「応援団」にうける発言をしがちになるのです。
政治家の言葉がより過激になるのはなぜなのでしょう。識者や元政治家3人に尋ねました。山崎雅弘さん(戦史・紛争史研究家)は「権威主義が社会に広まりつつある表れだ」と語り、元衆院議員の村上誠一郎さんは「小選挙区比例代表並立制」に要因を求めています。
北方領土を訪問中に「戦争で島…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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