漏洩した特定秘密、米軍提供の衛星画像含む中国艦艇の動向か

 海上自衛隊の元1等海佐(昨年12月に懲戒免職)が安全保障に関する「特定秘密」を漏洩(ろうえい)したとして書類送検された事件で、この特定秘密は、中国艦艇の動向に関する軍事衛星画像の情報だとみられることが、政府関係者への取材でわかった。米軍から提供を受けたものも含まれていた。画像そのものではなく、情報の内容などを口頭で元の上司に伝えていたという。

 元1佐は2020年3月、自衛艦隊司令官を務めた海自OBの元海将へのブリーフィングで、周辺情勢について海自が収集した特定秘密、自衛隊の運用状況、自衛隊の訓練に関する情報といった秘密を故意に伝えたとして、昨年12月に特定秘密保護法違反などの疑いで書類送検された。

 送検にあたって海自警務隊は「厳重処分」の意見をつけたとみられ、横浜地検が起訴するかどうかについて調べている。

 政府関係者によると、元1佐が漏らした特定秘密は中国海軍の艦艇の動きに関するもので、人工衛星が捉えた画像に基づく内容を含んでいた。米軍が宇宙から監視している軍事衛星の情報として米軍から提供を受けたものもあり、特定秘密保護法が「電波・画像情報」として指定していたという。

 元1佐は元海将に画像そのものを閲覧させたわけではないが、データの分析結果に基づき、中国海軍の艦艇が東シナ海といった日本周辺海域でどう動き、どんな意図があるのかについて海自がまとめた内容を口頭で伝えたという。

 中国艦艇の動向については…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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