瀬戸内寂聴さんが99歳で亡くなってから、9日で2年になる。三回忌にあわせ、寂聴さんが暮らしていた京都・嵯峨野の寂庵(じゃくあん)が、9日正午から午後4時に開門する。誰でもお参りでき、寂聴さんをしのんでほしいという。
寂聴さんは、自らの不倫体験を書いた「夏の終(おわ)り」や、大正時代の女性解放運動で活躍した伊藤野枝の評伝作「美は乱調にあり」、源氏物語の現代語訳など生涯で400冊を超す本を書いた。寂庵や長年住職を務めた天台寺(岩手県二戸市)で法話を続け、多くの人たちを励まし、反戦・平和を訴えた。
2021年11月に亡くなった後も、今年9月には、単行本に収録されていなかった短編4作を収めた新刊「ふしだら・さくら」(新潮社)が出版された。11月9日には、源氏物語の現代語訳の主要な名場面を1冊で読めるように再編集した「寂聴 源氏物語」(講談社)が刊行される。
11日には、寂聴さんが故郷の徳島で主宰した文学塾「寂聴塾」の塾生や地元の読書会のメンバーらでつくる「瀬戸内寂聴記念会」が、徳島県立文学書道館(徳島市)で、ルポライターの鎌田慧さんを招いた講演会を開く。「美は乱調にあり」をテーマにするという。
寂聴さんのお墓は天台寺にあ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment