災害時のおんぶや抱っこ 抱っこひもなくても、身近なもので安全に

東孝司

 南海トラフ巨大地震などの大災害時に乳幼児を抱えた親や家族がスムーズに避難できるようにしようと、徳島市は25日、身近なもので、おんぶや抱っこを安定させる方法を学ぶ研修会を市役所で開いた。

 地震の後は道路が壊れ、がれきも散乱するため、乳幼児をベビーカーに乗せての避難はしづらくなる。かといって、素手で抱っこやおんぶをするとそれだけで両手がふさがり、非常用の持ち出し品を手にしたり、手で障害物を動かしたりすることが難しくなる。

 研修のテーマは「手をふさがず、安全に抱っこやおんぶをする方法」で、地域防災のリーダーとなる防災士ら16人が参加。徳島市の抱っこひも教室「抱っこの木」の中川智子代表(37)から、市販の抱っこひもがない場合に、さらしやストール、リュックやトートバッグなどを使って安全に避難する方法を学んだ。

 参加者は「普段からやっておかないと難しい」と言いながら、実際に人形を用いて、抱っこやおんぶを実践。中川さんは「おんぶだと前方や足元が見やすく、両手も使え、いざというときには走れるので、安全に避難できる。低月齢の赤ちゃんや普段おんぶに慣れていない親子には抱っこがお勧め。親と密着していることで、子どもの安心感にもつながる」と話した。(東孝司)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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