新橋とかけて「競馬場」と解く、その心は…
サラリーマンの聖地といわれる東京・新橋に、週2回、即席の寄席が開かれる居酒屋がある。3月に開店50周年を迎える「北海道料理炉ばた」。きっかけは、寄席を失い、「店で落語をさせてくれないか」と現れた若手落語家の突然の訪問だった。それから半世紀。全国各地からファンが集い、噺家(はなしか)の芸を磨く場となっている。
1月下旬の夜、店内は酔客でにぎわっていた。コの字になったカウンター内にあったおでん鍋が隅に移され、座布団が置かれると、出囃子(でばやし)が鳴り始めた。拍手のなか、噺家の三遊亭楽麻呂さん(56)の登場だ。
古典落語「紙入れ」を披露し、客からお題を求めて大喜利も披露した。「新橋」と投げかけられると「新橋とかけまして『競馬場』と解きます。どちらも飲み(ノミ)屋が目立つでしょう」。客席は笑い声に包まれた。
■「店で落語をさせてくれないか…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル