国の名勝に指定され、多くの観光客も訪れる石川県輪島市の「白米(しろよね)千枚田」にも能登半島地震の爪痕が残っていた。
日本海を望む傾斜地に広がる大小合わせて1004枚の棚田には、無数のひび割れが入り、落石があった。地滑りが起こり、海側に崩れた場所もあった。冬季にもかかわらず、水が張られた田んぼもあった。地下水が上がってきたためという。海岸線を見ると地盤が隆起しているのが見えた。
例年、5月上旬の田植えに向け、4月中旬には水が張られるが、現時点では難しそうだ。耕作する地元住民(60)は「何をどうしたら良いのか。ため息しか出なかった。修復には時間がかかる。棚田を1枚ずつ確認して、また米作りをしたい」と話した。(長島一浩)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル