無期判決に「ばんざーい」 法廷で明かされた被告の半生

 神奈川県内を走行中の東海道新幹線車内で昨年6月、乗客の男性を刃物で殺害し、女性2人にけがを負わせたとして、殺人などの罪に問われた住所不定、無職小島一朗被告(23)に対し、横浜地裁小田原支部は18日、求刑通り無期懲役の判決を言い渡した。公判で一貫して「刑務所に入りたい」と述べた被告の願望はどのように生まれたのか。

 「ばんざーい、ばんざーい、ばんざーい」。小島被告は判決言い渡しの後、裁判長が自席に戻るように促しているにもかかわらず、手を高く上げ、大きな声で万歳三唱をした。高揚感が見て取れた。

 被告は公判で、「一生刑務所に入りたい」と考えていることについて、「人生の大半を費やし編み出された信念」と述べた。

 検察側の冒頭陳述や被告人質問の内容などによると、小島被告は愛知県一宮市で生まれた。両親は被告を放任し、同居する父方の祖母とも関係が悪かったため、中学を卒業すると、母親が勤める自立支援施設で生活するようになった。

 進学した定時制高校では好成績を修め、3年で繰り上げて卒業。職業訓練校を経て、機械のメンテナンス会社に就職。愛媛県で勤務した。

 優秀な働きぶりが認められ、半…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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