無症状でも感染、背を向けた厚労省 「パニックになる」

 新型コロナウイルスは、無症状の人から感染しやすい。厚生労働省はこの事実を知りながら、5月まで背を向けてきた。シンクタンク「アジア・パシフィック・イニシアティブ(API、船橋洋一理事長)」が発足させた新型コロナの「民間臨時調査会」が8日公表した報告書で明らかになった。「何ら対策もないまま言っちゃうとパニックになる」。厚労省関係者が語った裏には、無症状の人まで検査が回らない内情があったようだ。

 APIは東日本大震災の後、東京電力福島第一原発事故を検証する報告書をまとめた実績がある。今回も民間臨調を立ち上げ、安倍晋三首相(当時)をはじめ政権や省庁の幹部、専門家会議のメンバーら83人に聞き取りした。

 PCRなどの検査には1章を割き、1~7月の政府の動きを証言や資料をもとに整理した。焦点としたのが無症状の感染者への対応の遅れだ。

 厚労省は当初、PCR検査を中…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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