中山直樹
学校の健康診断で女子生徒(当時15)の胸を触ったとして、準強制わいせつ罪に問われた診療放射線技師、江崎有樹被告(40)の控訴審判決が21日、福岡高裁であり、市川太志裁判長は一審・福岡地裁の無罪判決を破棄し、審理を地裁に差し戻した。
被告は2018年5月、福岡県内の高校で、軽度の知的障害がある生徒の胸部X線検査をした際、検診車の中で胸を触ったとして在宅起訴された。福岡地裁は21年10月、生徒の証言に「変遷があり、信用性に疑問の余地がある」として、無罪を言い渡した。
高裁は、捜査段階で心理的負担を避けるために行われた司法面接の場で生徒が話した内容を、地裁は証拠採用せず、この内容と法廷での証言内容とを比較検討することが不可欠だったと指摘。「さらに審理を尽くすべきだった」とした。(中山直樹)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル