華野優気 高井里佳子
国家資格を持っていない警備員を工事現場に派遣し、警備費をだまし取ったとして、大阪府警は16日、大阪市中央区の警備会社「ジャスト・ワン」社長の小田進(56)と役員の池田昌弘(63)の両容疑者ら4人を詐欺容疑で再逮捕し、発表した。23~58歳の同社社員ら男女7人も同容疑で新たに逮捕。小田容疑者は容疑を否認し、池田容疑者は認めているという。
発表では、11人は共謀して昨年7月~今年1月、兵庫県道の補修工事の現場に、国家資格「交通誘導警備業務2級」を持っていない無資格の警備員を派遣。神戸市から工事を受注していた同市の建設会社から、延べ165人分の警備費計約300万円をだまし取った疑いがある。
生活安全特別捜査隊によると、現場には「2級」の資格者2人の配置が必要で、有資格者の日当は無資格者より3千円高かった。ジャスト・ワンは、現場に有資格者を全く派遣しなかったこともあり、無資格者に口止め料として1回の派遣ごとに1千円を支払っていたという。
府警は7月、「2級」の合格証を偽造したとして、小田容疑者らを有印公文書偽造・同行使の疑いで逮捕。社内では偽造合格証を「なんちゃって2級」と呼んでいたといい、府警は同社が近畿圏の22社から1千万円以上を詐取したとみている。(華野優気、高井里佳子)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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