無関心装えても無関係ではいられないのに SNSでも「遠い」沖縄

メディア空間考 牛尾梓

 普段、東京で生活する私にとって、沖縄はどこか遠い存在のように感じる。それはSNSを眺めていても同じだ。

 特にそう感じたのは2016年10月、沖縄・高江の米軍ヘリパッド建設現場で、抗議活動をしていた沖縄の人に機動隊員が「ぼけ、土人が」と発言したことが問題になったとき。

 「問題は日当をもらって抗議活動をしている人。こういう報道に日本人はだまされない」「反米軍基地運動は、中国の沖縄侵略の露払い

 SNSには真偽不明の情報があふれた。投稿した著名人や匿名アカウントでもプロフィル欄などを見る限り、多くは県外からと見られ、議論には当事者であるはずの沖縄県民は不在のように感じた。

 県内と県外の心理的な距離を、SNSを分析することで可視化できないか――。沖縄返還50年の節目に合わせて、ツイッターに投稿された沖縄に関するつぶやきを追跡し、日々うつろう「SNS世論」から、話題の温度差を見た。

 投稿の分析には、SNS分析ツール「ブランドウォッチ」を使った。ツールでさかのぼれる最古の2010年7月から22年4月まで約12年間の「沖縄」を含むつぶやき計1億8827万件を抽出。

 これを「10年7月~14年6月」「14年7月~18年5月」「18年6月~22年4月」の3期間に分け、一緒につぶやかれた言葉の変化を、発信元が県内か県外かに分けて調べた。

 SNSの黎明(れいめい)期…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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