焼け跡で父が拾った溶けたコイン 関東大震災の記憶を記者がたどった

 見せてもらった硬貨は表面が黒ずみ、火災の熱で溶けたのか、何枚かがくっついていた。

 今年6月、関東大震災にまつわる情報を募っていた朝日新聞横浜総局に1本の電話があった。横浜市旭区に住む女性(65)からだった。

 「亡くなった父が持っていた硬貨をどこかに寄付したいのですが」

 硬貨は、女性の父が関東大震災で全焼した当時の自宅近くで拾ったものだという。

当時3歳だった父が家に戻ると

 女性によると、その「いわれ」はこうだ。

 父は1919年、東京・人形町で反物や作業服を百貨店に卸す呉服店の次男として生まれた。

 関東大震災の当時は3歳。自…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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