自分が住んでいるアパートに火を放ったとして、警視庁王子署は15日、現住建造物等放火の疑いで東京都北区豊島の無職、金田一淳悦(じゅんえつ)容疑者(59)を現行犯逮捕した。火災では2階に住む小野豊さん(70)が死亡。金田一容疑者はコロナ禍で仕事がなくなったことから自殺を図ったと供述しており、「自分が燃えるぐらいで済むと思った。こんなに大事になるとは思わなかった」と容疑を認めているという。 同署によると、火災は15日午後9時頃発生。約5時間後の16日未明に鎮火して木造2階建て約200平方メートルのうち150平方メートルが焼けた。小野さんが死亡したほかに、住人ら3人が逃げる際に右足を折るなどして、病院に搬送された。 警察官が現場に駆けつけた際、金田一容疑者は一人で放心したように、高さ約50センチのアパートの塀に腰掛けていた。安全なところまで誘導しようと声をかけると、「灯油のにおいがしたので、事情を聴いたら自分が火をつけたと認めた。服は灯油でびしょびしょだった」(同署)。 金田一容疑者は「新型コロナウイルスの影響でアルバイト先の飲食店が4月頃休業して収入が途絶えた。持っているお金もなくなった」と供述。さらに「先のことを考えると不安で絶望しかなかった」と話している。 1階の自室と自分に灯油をかけてライターで火をつけたとみられるが、けがはなく、なぜ逃げだしたのか不明という。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース