芋焼酎の値上げにもつながったサツマイモの病気が続く大産地で、美容品販売などを手がける小さな会社が発案したものが注目を浴びている。
地元の経営者の親子が2年あまり挑んだのは、化粧品にも使われるある鉱物で病気を抑制するという、農業関係者には思いもよらない方策だ。
全国1位のサツマイモ生産地の鹿児島県は、収穫量がこの数年で3割減の水準まで落ち低迷。「畑はもうやめようかね」。生産農家から諦めの声も聞かれる。
茎葉が枯れイモが腐敗する「サツマイモ基腐病(もとぐされびょう)」が蔓延(まんえん)。国や県も基本的な防除対策をまとめているが、特効薬はなく、今も終息の兆しはない。
「県内でサツマイモ基腐病の被害が広がっています」
2021年の春ごろ、鹿児島市内でそんなニュースをたまたま目にした田上(たのうえ)幸一郎さん(57)は、ふと思った。
「ひょっとしてベントナイト…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル