熊本県玉名市の温泉施設「玉名温泉つかさの湯」が、新型コロナウイルスの影響などで従業員を休ませた事業者に支給される雇用調整助成金を、実際は休ませずに受給していた疑いで、熊本労働局の立ち入り調査を受けたことが分かった。約3千万円の助成金を得ていたとみられ、労働局は不正受給とみている。
つかさの湯などを運営するレジャー企業「司観光開発」(本社・熊本県玉名市)の担当役員は21日、朝日新聞の取材に「雇用調整助成金について、つかさの湯が熊本労働局から立ち入り調査を受けたことは事実。その際に指摘や指導があったが、すでに是正は完了した」と答えた。助成金受給をめぐる詳細については「弊社で確認できるものがない。関係部局などへの影響が懸念されるので、お答えを差し控える」と話した。
つかさの湯は県北部の玉名温泉街に2005年に日帰り温泉施設としてオープンした。約600平方メートルの大浴場や岩風呂などを備える。関係者によると、つかさの湯は少なくとも2020年8月から助成金の申請を始めたが、従業員を休ませたと申請した日のうち、実際は平均して月の半分程度は働かせていた。タイムカードを記録させず休んだように装っていたという。
こうした申請は今年7月まで続けられた。5月までの支給額は計約3千万円にのぼる。助成金は毎月支給されていたが、熊本労働局に不正を指摘する情報が寄せられ、今年6月に支給が停止。8月26日に熊本労働局が立ち入り調査を実施した。
関係者によると、従業員の出勤日数や売り上げをまとめた日報は書き換えられていたが、労働局は実際の勤務実態がわかる資料を入手しており、従業員への聞き取りもして事実関係を把握したとみられる。
司観光開発は、熊本県内でホ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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