外国産のアサリが熊本県産と偽装されて流通しているとみられる問題で、農林水産省は1日、全国のスーパーでの販売状況を実態調査した結果を発表した。熊本県の年間の漁獲量を大幅に超える量が熊本県産として販売されていたことを踏まえ、熊本県も独自の対策に乗り出した。
熊本県の蒲島郁夫知事は1日、農水省の発表を受けて記者会見し、県漁業協同組合連合会の協力を得て8日から2カ月程度の間、県産の天然活(い)きアサリの出荷を停止すると発表した。「直ちに偽装を根絶しなければ熊本ブランドの未来はない。県として強い決意を持って取り組む」と強調した。
出荷停止で11日以降、県産の天然活きアサリは市場から姿を消すことになる。県は、この期間に「熊本県産」として販売されるアサリは海外産の可能性があるとして、小売業者に確認を求める考えだ。
食品表示法では、海外が原産地でも熊本の海に運び入れて成育した期間(蓄養期間)の方が長ければ、熊本県産と表示する規定がある。県はこの規定も産地偽装の抜け道になっているとして、国に見直しを求めると表明した。
「産地偽装110番」も1日に開設。産地偽装の情報を募り、寄せられた情報を元に、刑事告発も視野に聞き取りや現地調査をするという。
県は、県産アサリの漁獲量減…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル