熱海土石流の損賠訴訟、県と市は争う姿勢「繰り返し行政指導をした」

魚住あかり

 静岡県熱海市で昨年7月に発生した土石流災害を巡り、遺族や被災者らが市と県を相手取り、約64億円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が14日、静岡地裁沼津支部(古閑美津恵裁判長)であった。市と県は請求の棄却を求め、争う姿勢を示した。

 原告側は訴状で、市が土砂崩落の起点付近にあった盛り土の危険性を認識しながら、措置命令の発出など適切な対応を取らなかったと主張。県は市の不適切な対応を是正する義務があったと訴えている。

 これに対し熱海市は答弁書で、事業者には繰り返し行政指導をしたと反論。県は、市に是正を求める法的義務はないとしている。

 遺族らは盛り土の土地の前・現所有者に約58億円の損害賠償を求める訴訟を別に起こしており、同支部は、今回の訴訟と合わせて審理することを決めた。(魚住あかり)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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