川口敦子、本間ほのみ、佐藤恵子
23日午後8時。オリンピックスタジアムの国立競技場(東京都新宿区霞ケ丘町)で開会式が始まった。無観客開催となる中、スタジアム近くの広場は、少しでも雰囲気を感じようという人々で大混雑した。
2013年の開催決定から8年。競技場の建て替えや新型コロナの影響で、街は大きく変化した。
「246(にいよんろく)がこんなに暗くなるなんてビックリよ。夜8時にネオンが消えちゃうんだから」。国道246号から国立競技場へ北に延びる「スタジアム通り」。喫茶店「川志満(かわしま)」を営む長場昌子さん(60)は、冷えたアイスコーヒーを入れながら、コロナ禍での一変ぶりを語ってくれた。
周辺には国立競技場以外にも、神宮球場や秩父宮ラグビー場がある。土地柄、「お祭り騒ぎ」は生活の一部分だ。通りには、プロ野球・東京ヤクルトスワローズのフラッグがたなびき、2019年のラグビーワールドカップでは、日本代表の活躍に街中が狂喜乱舞した。
しかし、いま体感する五輪の空気は、それとは全く異なる。
店の前の通りでは新潟、愛知…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル