父が危篤でも「仕事続けて」 自由がないセラピスト、女性たちの逆襲

 職種:リラクゼーションスタッフ

 給料:完全歩合制

 時間:実働8~10時間

 保障給:日給6千円

 未経験者歓迎

 大阪府内に住むサチコさん(52)がインターネットで見た求人には、そんな内容が書かれていた。

 リラクセーションサロンで施術を担う「ボディーケアセラピスト」。求人を出していた大阪府内の店は、私鉄の駅のそばにあり、自宅からは20分ほどで通いやすかった。

 「これ、いいやん」

 2年間セラピストの養成学校に通った後、技術が生かせる働き口を探していた。

 面接を受けに行くと、働き方は「業務委託契約」で、健康保険などの社会保険は会社が負担しないと伝えられた。「そんなものか」と受け止め、2013年7月に契約を結んだ。

 「委託契約書」と書かれた契約書には、「委託時間は1日8~10時間をめどとします」と記されていた。

 ほかにも、こんな条項があった。

 「委託契約者は、この契約および業務上の指揮命令を遵守(じゅんしゅ)する」

 業務委託契約を結ぶということは、社員やアルバイトとしてではなく、フリーランス(個人事業主)として働くということだ。事業主として自己責任で働くかわりに広い裁量がある。会社の「指揮命令」を受けるのは、社員やバイトなど雇用契約の働き方だ。

 しかし、このときはそんな知識はなかった。

 契約のおかしさに気づいたのは、実際に働き始めた後だった。サチコさんらセラピストの証言から振り返る。

服装も、休み希望も自由にならない。そんな働き方に疑問を持った女性たちは、自分たちで行動を起こします。4年近くに及んだ闘いで勝ち取ったものとは。

細かく指定 メイクは、爪の長さは…

 一日の動きは、会社の指示に…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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