父さんのひつぎに寄り添い、泣きじゃくった 下宿先の母が見たリーチ

 彼は初めて会った時、15歳の高校生だった。

 彼は身長180センチにも満たないヒョロヒョロの少年で、新千歳空港で一人、紅白のボーダーシャツを着ていた姿は「ウォーリーをさがせ!」の主人公・ウォーリーのようだった。

 彼は真っ先に「日本語を覚えたい」と言い、寝室の天井に「あいうえお表」を貼って学んだ。

 彼は高校から帰ると、目と鼻の穴以外は、全身泥だらけで真っ黒だった。

 彼は和食が大好きで、肉そぼろとピーマンと卵の「三色弁当」が一番の好物だった。

 彼は故郷から約1万キロ離れた札幌で、一度も弱音を吐かなかった。

 彼の名前はリーチ・マイケル

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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