牛舎にいた100頭超の犬「虐待」の指摘に、飼い主「良いことした」

【動画】北海道の牧場で起きた多頭飼育崩壊。100頭以上の犬が飼われていた=神村正史撮影、どうぶつ基金提供

 北海道東部の佐呂間町にある牧場で、100頭以上の犬が飼われていた。犬が暮らす牛舎は糞尿(ふんにょう)にまみれ、多くの犬はやせ細っていた。「多頭飼育崩壊」と判断した町やボランティア団体が対応に動き出したが、なぜこれまで放置されてきたのだろうか。

 始まりは15年以上前、牧場近くに捨てられた5、6頭を「殺したくない」と保護したことがそもそもの発端だった。

 ところが、牧場で飼われた犬は不妊や去勢手術が行われることなく、牧場主の男性(74)が1人で世話のできる次元をとうに超えてしまった。

 男性は今年2月、札幌市に拠点を置くボランティア団体「犬のM基金」に支援を求めた。

 団体のスタッフらは飼育現場を確認し、保護できる一部の犬については引き取りを始めた。現場の状況を町に報告した上で、犬や猫の不妊・去勢手術を行っている公益財団法人「どうぶつ基金」(兵庫県芦屋市)を紹介した。

 「どうぶつ基金」の佐上邦久理事長によると、牧場で飼われていた犬は2月時点では160頭ほど。5月18日の時点でも多くが牛舎の中に残っていた。

 エサをまともに与えられていない様子で、同居する乳牛の飼料を横から盗み食いして生きている状態だった。死にかかっている犬もいたという。

雪の下に10頭以上の死体

 「既に死んで屍(しかばね)…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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