特殊詐欺集団、手法探る「市場調査」 様々なパターンで一斉電話かけ

 特殊詐欺を仕掛ける犯罪集団のトップを、ある捜査関係者は「首魁(しゅかい)」と呼ぶ。キャッシュカードをだまし取った犯人を逮捕したとしても、捜査が首魁までたどり着けるのはまれだ。首魁は巧妙に組織をつくり、犯行を繰り返しているとみられ、警察の捜査力だけでは対応し切れない。

組織的な市場調査か

 首魁の指示による組織的な「市場調査」が行われているフシがあるという。

 岡山県警は特殊詐欺の電話の内容を分析し、どのタイプの詐欺を狙っているかの傾向を日々、把握しようとしている。多くの人に警戒を呼びかける防犯活動の一環でもある。

 ただ、時々、様々なパターンの詐欺電話が一斉にかかる週があるという。「どの詐欺が一番引っかかりやすいか、手当たり次第に電話をして探りを入れている可能性が高い」。県警の犯罪抑止対策室の山本直希課長補佐は、こう分析している。

 ある詐欺の手口が一般に広く知られ始めると、犯行グループは別の手口を繰り出していく。人々の弱みに延々とつけ込むための組織的な調査というわけだ。

ネット募集で犯罪に

 その首魁は、たいてい闇の中…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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