高井里佳子
5日午後2時42分ごろに発生した石川県能登地方を震源とする地震で、震度6強を観測した同県珠洲市。同市の特産品である珠洲焼作家の小西栄一さん(72)=同市=は、自宅から7キロ先の工房に車で向かう途中で地震に遭った。
交差点で信号待ちをしていると、電線と信号機が大きく揺れるのが目に入り、追突事故にあったような衝撃を受けた。
その後、強い横揺れが10秒ほど続き、車が大きく揺さぶられた。その後もしばらく横揺れが続いたという。「昨年6月の地震の時よりも、横揺れの時間が長かった」
工房は昨年の地震で屋根瓦がずれたが、その時の2倍くらいの範囲の瓦が被害を受けていた。「これから梅雨なので雨漏りが心配」と嘆いた。
昨年の被害後、業者に頼んでも順番待ちが続き、やっと修復を終えた矢先だった。「今回はもっと待つだろうと覚悟している。ブルーシートでしのがないといけないが、余震が怖いので、しばらくは屋根に上がれない」
工房では作品の販売もしている。「昨年の地震では約150点が割れ、被害額は100万円を超えた。今回はもっと割れていて、被害額も大きいのは間違いない」と話した。(高井里佳子)
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment