犠牲の警察官ペア、いつも真っ先に現場めざした 長野立てこもり事件

 長野県中野市で25日にあった立てこもり事件では、県警中野署地域課の警察官2人も犠牲になった。パトカーで現場に直行する「警ら班」として街の安全を守り続けた2人の突然の死に、悲しみが広がっている。

 中野署の宮本忠義次長は、巡査部長の池内卓夫さん(61)と、3月まで所属した県警本部自動車警ら隊で副隊長と部下の関係だった。「交通畑の大ベテランでとにかく勘が良い」と信頼していた。

 警ら隊の仕事はパトロールでの事件の覚知や現場に駆けつける初動対応だ。南北に長く、広域な県内では対応の早さが問われるが「『泥棒が逃げた』と情報が入ると、いつも池内さんがそばをパトロールしていて、到着が早いんです」。

 本人に理由を問うと、「なんとなくですよ」と謙遜するが、地域ごとの窃盗犯罪発生のデータに目を通し、頭に入れていたことを知っている。

 得意のパーカッションを生かした音楽隊や広報の仕事にも携わった。「気をつけて帰ろう」と児童に声をかけたり、交通ボランティアをねぎらったりしていたという。

 そんな職人肌の池内さんとペ…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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