京都府八幡市の自宅で猫を餓死させ、劣悪な環境で犬や猫29匹を飼育していたとして、京都府警は19日、動物保護ボランティアの増山珠美(たまみ)容疑者(54)を動物愛護法違反(殺傷、虐待)容疑で逮捕し、発表した。増山容疑者は「えさと水はやっていた。糞尿(ふんにょう)だらけの場所で飼っていたのは間違いない」と供述している。
八幡署によると、逮捕容疑は飼っていた猫1匹にえさや水をやらずに放置し、今年3~4月に餓死させたというもの。排泄(はいせつ)物や死骸が積み上がった劣悪な環境下で犬25匹、猫4匹を飼育し、虐待した疑いもある。
動物保護団体や八幡市などによると、増山容疑者は20年ほど前から、犬や猫を引き取るなどの活動をしていた。しかし近隣住民から鳴き声や悪臭などの苦情が相次ぐようになり、京都府警が6月に家宅捜索。52匹の死骸を確認し、約16トンの排泄物などを撤去した。
犬や猫などが増えすぎ、対応できなくなる「多頭飼育崩壊」は全国で相次ぐ。国は今年6月、改正動物愛護法を施行。動物殺傷の罰則を「2年以下の懲役または200万円以下の罰金」から「5年以下の懲役または500万円以下の罰金」、動物虐待の罰則を「100万円以下の罰金」から「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」にそれぞれ引き上げていた。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル