殺処分を避けるために保護された犬や猫が行き場を失っている。動物愛護センターなどから引き取った保護団体による新たな飼い主探しが、新型コロナウイルスの影響で難しくなっているからだ。「殺処分ゼロ」を目指す全国的な取り組みが進んできたが、その流れが変わる可能性も出てきた。間もなく、季節繁殖動物である猫の出産ラッシュも始まる。
保護犬・保護猫を多数かかえている保護団体は、緊急事態宣言の対象となった7都府県を中心に、どこも苦境に立たされている。
埼玉県川越市などで2軒の保護猫カフェを運営する「ねこかつ」では、営業時間を3時間短縮して正午~午後5時までとしたうえで、大宮日進店(さいたま市)は平日を休業にした。入店制限を行うことで人の密度を下げていることもあり、来店者は激減。月8回のペースで開催していた譲渡会も「3月以降は全滅」(梅田達也代表)という。
常時200匹程度の猫を保護しているが、譲渡数はこれまでに比べて9割も減ってしまった。出ていく数が減っているので、新たに受け入れられる数も減らさざるを得ない。梅田さんは危機感を募らせる。
「これから野良猫が産む子猫が増えていく季節。保護団体の受け入れ能力は限界に近づいており、このままでは自治体での殺処分が増えてしまう」
東京都墨田区の一般社団法人「…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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