環境省は10日、犬猫の繁殖業者やペットショップに対して、従業員1人あたりの飼育数の上限を、繁殖用の犬は15匹まで、猫は25匹までなどとする数値規制を導入する方針を示した。昨年成立した改正動物愛護法で、省令で規制を設けると定めていた。一部の業者が劣悪な環境で飼育する問題を改善するためで、違反を繰り返す業者は自治体が登録を取り消す。来年6月の省令施行を目指している。
規制案は、10日午前に開かれた「動物の適正な飼養管理方法等に関する検討会」で示された。ペットショップなどで販売する犬については従業員1人あたり20匹、猫は同30匹を上限とした。これまで明確な基準がなかったため、従業員1人で多数の犬猫を狭いスペースに入れっぱなしで飼う業者が野放し状態になっていて、「悪質業者に自治体がレッドカードを出しやすい明確な基準とする」ことを目指したという。
飼育施設の大きさや構造も規制する。例えば犬を2匹入れる場合の平飼い用ケージの広さは、体長30センチの小型犬では1・62平方メートル以上。寝床に入れっぱなしで飼育する場合は床面積を体長の2倍×1・5倍以上、高さは体高の2倍以上とし、運動スペースに1日3時間以上出すことを義務化する。上下運動を好む猫では、平飼い用のケージの中に、猫が乗れる棚を2段以上設置した構造にする。
また、母犬、母猫にとって負担となる繁殖については、犬猫ともに交配できるのは「6歳まで」とした。
胸張る小泉大臣、規制は十分?
環境省によると、規制案の作成…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル