米海兵隊は23日、FA18戦闘攻撃機とKC130空中給油機が昨年12月に高知県沖で給油訓練中に接触・墜落し、6人が死亡した事故の調査結果を公表した。米軍岩国基地(山口県)所属のFA18の操縦士が、状況認識力を喪失したことが事故の原因だったと結論づけた。
米海兵隊によると、2機のFA18が昨年12月6日午前1時半ごろ、1万5千フィート(4600メートル)上空で空中給油訓練を実施した。2機目のFA18が給油機から離脱する際、本来なら給油機の機体下部を飛行すべきところ、操縦士が状況認識力を喪失したため、機体上部を左から右に飛行し、両機が接触、墜落したという。
米軍幹部によると、事故を起こした操縦士は飛行経験が基準に達していないのに、適切な指導を受けないまま訓練に参加していた。また、この日は元々、空中給油訓練が予定されておらず、訓練に関する十分なブリーフィングも行っていないなど、部隊の管理態勢にも問題があったという。米海兵隊の第3海兵遠征軍のクラーディー司令官は声明で「我々は今回の失敗から学び、繰り返さぬようにしなければならない」と述べた。(園田耕司=ニューヨーク、佐藤武嗣)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル