TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。11月1日(金)の放送では、「性的では!?」と物議をかもす献血ポスターについて意見を交わしました。
◆日本赤十字社キャンペーンポスターに物議
日本赤十字社がキャンペーンに起用した、胸を強調した黒いシャツ姿の女性キャラクターのイラストをめぐり、賛否の声が挙がっています。このキャンペーンを行った理由は、若い世代の献血が減少しているためで、日本赤十字社は2011年から「コミケ」などに献血バスを派遣。献血者にアニメのポスターなどを配布することで一定の成果を得てきました。日本赤十字社は今回の論争について、「見られ方への想像力が少し足りなかった」と釈明しています。
発端となったのは、「公共的空間で環境型セクハラをしているようなものだ」という旨のツイート。その後、“環境型セクハラ”という言葉がTwitterでも一時トレンドとなりました。
“環境型セクハラ”という言葉について、健康社会学者で気象予報士の河合薫さんは「そもそも“職場内で”っていう形容詞がつく」と言います。職場内におけるセクハラには“環境型セクハラ”と“対価型セクハラ”があるそうで、「一般的なセクハラは、嫌なことを言われた、エッチなことをされたという対価型。一方、環境型は職場内に女性のヌード写真があったり、週刊誌などが置いてあったりすることで女性の就業意欲が落ちる、嫌な気分になるもの」と説明します。
今回の件に関し、医学的な見地から言うと、「いろいろな人に(献血に)来てもらいたいという思いから、こうしたアニメキャラを使ったと思う」と河合さんは推測。同じような事例としては、河合さんの研究室で後輩が女性スタッフにナース姿をさせて疫学調査を行ったため、問題になったことがあると打ち明けました。
そういったことを鑑みつつ、河合さんは「例えば、(競泳の)池江璃花子選手の白血病が見つかったとき、若い人たちはみんな献血に行った。だから、献血がどういったことに利用され、どんな社会貢献なのかをしっかりと訴えれば、こういったアニメキャラを使わなくても済んだと思う」と主張していました。
このニュースは主に若い世代の関心を集め、50代の関心はわずかでした。同じ50代の京都大学大学院教授の藤井聡さんも、「献血にアニメってどうなのよと思った」と疑問を呈します。そして、「献血は非常に公共的なものであり、医療として利他的な行動。それを、半ばエサで釣るようにして誘発するのはどうなのか」と付け加え、「その違和感も普通のアニメだったら言わないけど、今回は性的なところだとひっかけて言っているのではないか」と話します。
MCの堀潤は、「アニメファンじゃない人からしてみれば、なんでわざわざ。でも、アニメにも文化があるわけで、なぜそれが批判されるんだっていうカルチャー同士のぶつかり合い」と解釈。一方、キャスターの宮瀬茉祐子は、「アニメ好きの人でも分かれる話でもあるから、アニメが好きだからって全員がこれを応援しているわけではないんじゃないか」とコメントしました。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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