玉城知事「オミクロン株は米軍から染みだし」 沖縄での対応巡り非難

国吉美香

 沖縄県は2日、在沖米軍で新たに70人の新型コロナウイルスの感染が確認されたと発表した。1日も在沖米軍では過去最多の235人の感染が確認されている。玉城デニー知事は2日、臨時の記者会見を開き、「米軍陽性者の急増は、米軍における管理体制の不十分さを示すもので激しい怒りを覚える」と強く米側の対応を非難し、対策の徹底を再度求めた。

 会見で玉城知事は「県内のオミクロン株の感染拡大は米軍からの染みだしが大きな要因」とも指摘した。

 玉城知事によると、県が国立感染症研究所の協力を得てオミクロン株の広がりを調査したところ、12月30日までに確認された市中感染の疑いがある複数人から、米軍基地従業員らと同じオミクロン株のゲノム系統が確認されたという。また、12月31日と1月1日の2日間でオミクロン株の感染が確認された計45人のうち29人は海外渡航歴がなく基地従業員との接触もないことから市中感染の疑いがあるという。

 玉城知事は、米軍関係者は日米地位協定に基づき日本側の検疫の対象になっていないことなどから、「日米両政府は、構造的な問題であるという強い危機意識を持って頂きたい」と協定見直しも強く訴えた。

 県内のオミクロン株の感染者は計65人、うち市中感染の疑いは計31人。

 大規模なクラスター(感染者集団)が判明している米海兵隊基地「キャンプ・ハンセン」(金武町など)については、外務省が12月29日、約半数をオミクロン株の感染者と認定したと発表したが、具体的な人数などは発表されていない。(国吉美香)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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