新型コロナウイルス感染拡大の影響で、ついに公営ギャンブル(地方競馬、競輪、ボートレース、オートレース)が初の開催中止に追い込まれた。岡山・玉野競輪が2日、この日から4日まで開催予定だったレースの中止を発表。参加選手の親族に陽性が確認されたことを受け、この選手を濃厚接触者とした。公営ギャンブルは中央競馬と共に「無観客」での開催を実施してきたが今回の件で、いっそう窮地に立たされた。
衝撃の事実が明らかになったのは2日の午前7時。玉野競輪場の選手宿舎に「本日の開催は中止になりました」の館内放送が流された。参加選手によると「最初は何が何だか分からなかった。その後、選手管理室の前に貼り紙があって、そこで事態を把握した」と答えた。競輪場は1日の午後8時頃、保健所からの連絡で、当事者を隔離した模様だ。前述の選手は「食事をしながら仲間数人と酒を飲んでいた」とも証言している。競輪開催中でも食事時には飲酒が許される。
濃厚接触者は九州地区のA級選手で、保健所から自宅待機を要請されている。関係者の話をまとめると3月29日に、陽性の親族を含め会食をしていたという。1日は開催前日のため、玉野競輪場に入り、身体検査などを受けた。大会には男女94人が参加予定で自転車を検査するエリアは自由に出入りできる。検査エリアには選手だけでなく、検査スタッフ、報道陣も出入りしていた。
競輪を統括するJKAは2日、残る93人に対し15日までの2週間、参加自粛を要請した。濃厚接触者が検査の結果、陰性となれば、この措置は解除される。
競輪は2月27日から無観客開催となり、インターネットと電話投票のみになり、売り上げが大幅にダウンしている。先月の23~25日に行われた玉野競輪3日間の売り上げは、6億5908万8200円。レース数やグレードの違いはあるとはいえ、今回の中止で5億円以上の損失が見込まれる。
報知新聞社
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