「餃子(ギョーザ)の王将」を展開する王将フードサービスの社長だった大東(おおひがし)隆行さん(当時72)が京都市山科区の本社前で射殺された事件で、大東さんが事件前、周囲に「殺されるかもしれない」「暴力団なんて怖くない」と話していたことが捜査関係者への取材でわかった。京都府警と福岡県警の合同捜査本部は、大東さんが暴力団関係者の襲撃を予想していた可能性があるとみている。事件では、特定危険指定暴力団・工藤会系組幹部の田中幸雄被告(56)が殺人などの罪で逮捕、起訴されており、合同捜査本部は背後関係などを調べている。
捜査関係者によると、大東さんは事件前、周囲に暴力団関係者から襲撃を受ける懸念を口にしていたという。同社元役員の一人は取材に、事件の1~2年前に会社の事務所などで「殺されるかもしれない」と言われたと話した。
大東さんは当時、多額の有利子負債を抱えた経営の立て直しや不適切取引の清算、取引相手との関係解消を進めていた。社内に設けた再発防止委員会が、取引の問題点などを検証する非公開の報告書をまとめた約1カ月後、大東さんは殺害された。
その後、暴力団が事件に関与…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル