現場に花束、長男「しっかりと真実を明らかに」 王将社長射殺事件

 田中幸雄容疑者(56)を乗せた黒い四輪駆動車は夜明け前の29日午前4時10分ごろ、京都市山科区の山科署に入った。後部座席の中央に座った田中容疑者は眼鏡にマスクをつけ、まっすぐ前方を見つめていた。署の周辺には90人ほどの報道関係者らが集まり、車が近づくと一斉にカメラのフラッシュがたかれた。

 逮捕から一夜明けた山科区の王将本社では、出勤した従業員があいさつを交わしていた。2013年12月の事件発生時に大東(おおひがし)隆行さん(当時72)が倒れていた駐車場のそばには、花束が二つ手向けられていた。

 大東さんの長男・剛志さん(48)は28日夜、京都府警を通じてコメントを出した。要旨は次の通り。

    ◇

 当たり前の日常が突然奪われたあの日から9年が経とうとしています。ようやく逮捕の一報を聞きましたが、正直「やっと」という思いと「なぜこのような長い月日となったのか」と色々な思いが交錯しています。

 今、私たち家族が思っていることは、なぜ大切な父の命が奪われなければならなかったのか、警察には、今後の捜査で、犯人の背後関係も含め、しっかりと真実を明らかにしてもらいたい気持ちです。

 また事件後、様々な方々から私たち家族に対し励ましや温かい言葉をいただき、本当に心の支えとなり、感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございます。犯人を許すことは到底できません。

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment