今年のNHK大河ドラマの主人公として話題の徳川家康。全国の「ゆかりの地」が観光振興などをめざしてしのぎを削るが、そこに神奈川県平塚市も参戦しようとしている。そのキーアイテムが「お酢」だ。
同市には家康が好み、わざわざ取り寄せていたお酢があったという。
当代随一と称されたその味を、現代に再現しようという試みが同市で始まり、このほど市民に試作品が披露された。
「あんまりツンとこない」「まろやかだね」
2月半ば、平塚駅北口の商店街の一角にある「ひらつか市民プラザ」。集まった40人ほどが一口ずつ試飲したのは、江戸時代、家康に献上されていた「中原酢(成瀬酢)」を再現したものだ。
元禄期の百科事典も「最上級」
愛知や静岡などほどの知名度はないが、家康と平塚のゆかりは深い。
市博物館の早田旅人学芸員によると、小田原合戦で北条氏を滅ぼした豊臣秀吉から、関東への国替えを命じられた家康は、江戸城を本拠地に領内各地に宿所を築いた。
その一つが1596(慶長元)年に平塚市中原に造営された「中原御殿」。ときに数日間滞在し、タカ狩りをして領内を回ったり、大名、家臣らと会ったりしていたという。
その際、地元から献上されて…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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