世界有数の乗降客を誇る東京の新宿駅が、東口と西口を結ぶ歩行者用デッキを設けるなど新しく生まれ変わる。同駅構内は複雑な構造で、駅の利用客から「迷路みたい」と酷評されてきた。利用客が移動しやすい環境を整えることで、利便性を高めるのが狙い。東京都が年内に都市計画を策定し、来年度以降に再整備事業に着手。2040年代の完成を目指している。
JRや複数の私鉄などが乗り入れる国内有数のターミナル駅として知られる新宿駅。都によると1日の乗降客は約350万人で、世界一乗降客数が多い駅としてギネス世界記録にも登録されたことがある。
だが、駅の利用客からは「迷路みたいで脱出できない」などと評判は悪かった。東口と西口を往来する際、駅ビルや駅舎を迂回(うかい)したりしなければならない。加えて、駅前すぐの場所に車道が設けられており、待ち合わせで利用する歩行者が立ち止まる場所が少ないなどの課題を抱えている。
そこで都と新宿区は昨年、再整備する方針を決めた。東口と西口の間を横たわる15本の線路上に、全長約170メートルのデッキを新設して、移動を円滑にする。さらに東口と西口の駅前に歩行者が利用できる広場を設けることを決定した。
今夏から都市計画の手続きを開始する都は「『車中心』だった新宿駅を『人中心』になるよう整備することで利用客の回遊性が向上し、駅が憩える場所に変わればいい」と話している。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース